土曜日, 10月 04, 2008

塩野七生は馬鹿だったのか

先入観や偏見を持たないって、言うのは簡単だが実行する
のは難しい。

最近目撃した一番ひどい偏見は、塩野七生さんのコメント。
黄色いペーパーバックの安っぽい本に収録されていた。
日本人の幼児化が嫌だ、という内容だが、その引合いに
木村さんを出していた。

幼児化が問題なのは、全く別の切り口で言及するべきだと
思う。
男性を例に出すより、女性の方が問題だ。もう何十年も前
から、日本ではロリコン傾向が問題視されている。元々
日本には、未熟な若い女を好む傾向が根強く、それが普遍
化しただけだ。男性向け漫画やアニメの世界には、体だけ
は立派な成人だけど顔や精神は幼児という女の子が多
い。多いっつーか、それしか出てこない。

そっちのほうが社会的にも良くない問題だと思うのに、
それには一言も触れずに、木村さんを貶める。
これは本当の批判を向けるべきところに向けていない
だけでなく、批判すべき男性読者層に媚びているという
点でも、卑怯だ。

そこまで考えずに、ただテレビでよく見かける顔が気に
入らないので書いたのであれば、そんな浅い思いつきを
公に書く行為が、文章を書いて生計立てている人とは
思えないほど、軽はずみだ。怪しげなカタカナの三流紙
と変わんないじゃないか。

ゲ○ダイだのサ○ゾーだのに貶め記事書いてる人と同じ
こと平気でやっちゃう人が書いたものって、サ○ゾー
レベルの内容なんじゃないの?

「日本人の幼児化が嫌い」と言いたいのなら、それだけ
書いたらいい。あるいは、最近多いタイプの男性アイ
ドル、と書けばいいじゃないか。特定の個人を名指し
で貶める必要など、どこにもない。
木村拓哉という人間でなくても、誰に対してでも許される
行為じゃない。
誹謗中傷は、特にそれがメディアを通じて行われた場合、
犯罪に近いものがある。貶められた当人ではなく、そんな
駄文を公に出す著者の人間性のほうに問題がある。

そんな基本的なところで間違った偏見に囚われている人
に、正しい人間理解ができるとは思えない。人間を理解
しない人に、良い小説が書けるわけがない。